第45章 直ちにこの問題児を退学させる

11組の担任は女だった。名は小山英子。年は40前後だろうか、すらりとした体つきで、若い頃はさぞ美人だったのだろうと分かる。顔立ちにも、包容力があって話の通じそうな穏やかさがあった。

「市川さん、生徒はもう呼びに行かせています。すぐ来るはずです。まだ詳しい事情が分かっていませんから、きちんと確認したうえで、公平に対処いたします」

「事情?」市川夫人の顔色が険しくなる。声にも露骨な棘が混じった。「うちの詩織の顔、見れば分かるでしょう。このくっきり残った平手打ちの跡だけじゃ足りないっていうの? 自分の子じゃないから痛くもかゆくもないんでしょうね」

その言葉が落ちた直後、職員室のドアが開いた。...

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